修正液

2006年9月11日
決して修正液で文字は消えない。
ただそれは隠されるだけであり、しっかりとその覆われた膜の下には文字が生きている。
過去を隠す消し方。

ボールペンで文字を間違えたときは、ピッピッと線を引くだけである。
それは決して消されたわけではないが、「消した」ことを意味する。
もちろん何が書かれていたかは一目で分かる。
過去が分かる消し方。

鉛筆は、消しゴムで上からなでるだけで消えてゆく。
惜しむ間もなく、すでにそこには始めから何もなかったようになる。
しかし消された筈の文字は、しっかりとこの頭の中に残されている。
消したことでなお一層、その事実は現実味を帯び、僕の脳裏に刻まれる。
過去を残す消し方。
 

罪なひとだ

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