中国古典を原作とし、SF的要素が加わり作者によってアレンジされた作品。
舞台は紀元前の中国殷王朝時代から周王朝へと移り変わる期。
世界には人間界と仙人界存在し、共存していた。
主人公・太公望が封神計画を進めるのが主な主軸ストーリー。
けど話はそんな単純なものではなく、複雑な、そしてでかすぎるスケールが隠されていた。
最後の結末は圧巻。

歴史漫画、というよりはSF漫画。
セカイ系でしょうか。
とりあえずスケールのでかい物語。
名作です。
もし自分の彼女が最終兵器になったら…。

セカイ系の漫画であるが故に、背景知識がほとんど書かれておらずところどころ疑問を残しながら読み進めることになる。
結局のところ、ちせとシュウジの恋愛のみが描かれている。
戦争がどうなろうと、地球がどうなろうと関係なく、重要なのは二人の恋愛のみ。
ホンマの意味でラブストーリーやと思うけど、背景がぼやけ過ぎて自分には少し物足りなかった感も。
でもシュウジの葛藤や、ちせの運命の理不尽さなど考えさせられる要素は多々。
好き嫌い別れると思うけど、純粋に二人の恋愛を求める人にはお薦めの一作やと思います。
まず最初に断っとくけど、オタクじゃないですからー。
某た○うくんの愛読書『らき☆すた』とは違って、歴とした週刊少年ジャンプに連載されてたラブコメ漫画やからね。
はい、ドン退きなそこー。
退く前にまず読んでみなされ。
絶対続き読みたくなるから!

さて、一日で19冊読了しちゃったわけですが。
なんつーか、感動とは違って、胸が締め付けられるっていうか…。
複数の女の子から好かれて、また好いて。
みんなを傷つけたくなくて、かといって自分の中では本当に好きな人はいて。
都合のいいことやけど、寂しいときには横に居てくれる人がいて、だからこそ割り切れなくて。

てかまず主人公の淳平がもてすぎるのがおかしい!
んで女の子たちがおかしいぐらい可愛い!
淳平羨ましすぎる!
感情移入てほどじゃないけど、そういう境遇の気持ちは分かる、やからこそなんか見てて辛い。
もちろんボクはこいつみたいにもてませんけどねw
でも気持ちが分かるからこそ、こいつの行動は許せないことも多々。
自分のこと好いてくれてる人を傷つけたくない気持ちは分かる。
けど、自分が本当に好きな人を傷つけるのは最低や。
やからそのライン忘れず行動せな。
とかなんたら思いながら読んでたわけでw

全体としては、ホンマにラブコメかなー。
いろんな女の子が出てきて、それがまたみんな可愛くて、そのたびに淳平は複雑な境遇へと。。
んで最後はネタバレしたくないから隠すけど、なんか予想と違って、でも自分の願ってたラストやった。
でも単に恋愛の結末で終わるんじゃなくて。
そう。このストーリーの魅力は単なる恋愛物語じゃなくて、立派な青春物語やってこと!
それに相応しいエンディングがあって。
ポロリと感動で終わり、じゃなくて、未来の希望に微笑ましく思いながら。

いやー良かった。マジで。
桂さんの『I’s』や『電影少女』並のツボかも。
もっともあの超恋愛物の2作品とは違って、この作品は青春物やけどね。

ちなみに画像は第七巻の表紙絵。
四大ヒロインが映ってるし、一番まとまりのある画やったから。
話題の恋空。
たろう氏より拝借して。

なんていうか…一言で言えば失望かな。
みんながあんだけ感動した、泣いたっていうからよっぽど泣かせる話なんやなーっと期待してた分反動はでかかった。

恋愛自体はよくある話やと思う。
でも実は、ていうのんがほんまにノンフィクションであるならすげー恋愛やな。
恋愛にはつきものであろうことには、共感する場面も。
心情も痛いほど分かるし、理性では許せない彼女の行動も、いざ自分がとなれば揺らぐであろうとも思う。

随所でウルッときたけど、泣くに至らず。
冷静になぜかと考えると、たぶん文章が下手くそ過ぎるから。
いい話やと思うけど、文体で伝えようとした時点で間違いやわ。

そう考えるとなおさら映画観たなってきた。
あれにBGMが加わってタメができたら号泣もんやな。

 
別れて何年経とうとも
その恋がどんなに辛く儚いものだったとしても
そしてたとえ他に好きな人ができようとも
無意識にその人を目で追っている自分の気持ちに偽りはないんかもしれん
――天翔龍閃
――所詮この世は弱肉強食 強ければ生き 弱ければ死ぬ

ようやく全28巻読。
幼少のころ僅かながらその話に触れた記憶はあるものの、読破する前に縁を絶ってしまい、今に至る。
恥ずかしながら、志々雄一派がラスボスと勘違いしてました。
ところがどっこい。
考えてみれば分かるけど、剣心の「人斬り」という刻からの答えは見つかっておらず。
それを見出すまでは終わるに終われず。
しかと武士道お見受けした。

カッコいいね。
上の二つはずっと頭に残っていた重要キーワード。

 
さて、いよいよクラス替えですね。
どう転んでも素直には喜べぬ。
タイトルに惹かれて読んでみた。

いままでは、推理小説は100%の娯楽要素しかない、と避けてきたんやけど、思ってたより詰まらんもんでもないなー。
というのが第一印象。

そこそこのテンポで読めて、好印象やったんやけど、最後の推理で小首を傾げる。
決定的となる証拠の部分に、納得いかない点が。
これではミステリーの質を下げる。
そこで評価はがた落ち。

正直残念でした。
次に機会があれば、もっと大御所のミステリーに触れたいと思います。
ドラマ化されたものの原作。

といってもドラマは観てないのでどんなんか知らんけど、聞くところによるとかなりアレンジが加わってるみたい。
さて、原作の主人公は修二。
そしてプロデュースされる野ブタはキモイデブ。

プロデュースが成功するあたりまではテンポよく笑いありで良かったんやけど、最後あたりがちょっとグダグダ。
でも終わり方はちょっと衝撃を受ける。
普通こういう話ってハッピーエンドで終わりそうやん。
ところがどっこい、ダークな感じですよ。
そこがちょっと気に入りましたw

でも文体が非常に読みにくい。
主人公の一人称語られるわけやけど、非常に口語体に近く、文学的に云えば文法からすべて間違ってる。
ま、慣れればすぐ読めるけどね。

読了まで2時間30分。
話題を呼んだバトルロワイアルの続編。

BR1と比べて大きく変わった設定は、
 仲間同士で殺し合いをする→七原秋也を殺す
という点。
おかげで残酷さが薄れたような、気がせんでもない。
前作では前編に渡ってその殺し合いの様子が克明に描かれていたのに対し、今作は前作から続く経緯などが描かれており、実際の殺し合いのシーンは極めて少ない。
また前作では3日間に渡り殺し合いが続いたのに対し、今作では1日で七原秋也と仲間になることからも分かる。
単なる殺し合いであった前作とは違い、今作は「敵=大人」という前提で書かれており、純粋なる殺し合いがテーマではない。
その点では、バトルロワイアルの醍醐味が失われた気がする。
前作ではゲームを強制終了した、という時点で終わりを迎えたのに対し、今作では七原秋也と仲間になった時点でゲームは放棄され、どこで終わりを迎えるのかが非常に曖昧になった。
結果、最後の終わり方は後味の悪いものになった。

と、大まかな全開との比較感想はこんな感じで。
やっぱりこうも簡単に人が死んでいく様子を淡々と描かれている作品は、文学的にも道徳的にも悪でしかないのかもしれない。
でも大衆文学としてみれば、読んだことに費やした時間がもったいなく感じてしまう作品も有る中、ある種の衝撃を与えてくれるこの作品を、僕は評価しようと思う。
これだけ多くの死を描いているのだから、死そのものが与える「考えさせる」というイメージは、必ず伝わってくる。
この作品には「何かを考えさせる」力はないけど、「考えてしまう」力はあるような気がする。
何を考えるかは各人違うだろうが、僕はある種の衝撃を受けたことは認める。

愛情も然り。
それは「表現する」のではなくて「表現される」もの。
大きな意味で、オレは勘違いをしていたのかもしれない。
いじめられっ子の少女ソフィーを励ますためにあるゲームを始めたジュリアン。その遊びとは、相手に条件を出されたら、絶対にチャレンジしなくちゃいけなくて、それがクリアできたら、今度は自分が相手に条件を出せる、というもの。二人のいたずらなゲームは大人になっても続けられた。ただ、お互いの「好き」という気持ちだけは告げられることなく……。 (帯より)
 
 
ブラックユーモア盛りだくさんの「いたずら」は、少々理解の域を超えてる。
いろいろ周り道はしてしまうけど、結局二人は愛し合っていて、ていう物語。
別段憧れることもなく、寧ろこんな恋愛はごめんですが。
んーそんだけ。
「スプートニクの恋人」とは、ホント上手いこと付けたなぁ、と。

広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きした恋。
衝動的でありながら、有無を言わせぬ恋。
たまに彗星や他の衛星と急接近するが、しかし時が来ればまた自分自身の軌道を周り続けてしまう"スプートニク"のように。
そこに独りぼっちに残された"ライカ犬"のように。
その後に残された時間を寂しく思うか、それともたとえ一瞬でも出会えたことを素晴らしく想うのか。
そんな恋。
「ぼく」にとって「すみれ」は、性的な欲望を抱く(しかしそれは他の「ガールフレンド」で処理できる)対象、すなわち交換可能な記号であった筈なのに。
いつの間にか「すみれ」は「ぼく」と「世界」を繋ぐ象徴的な存在へと変わっていた。

難しいけど、読み応えのある村上ワールドやと思います。
売り文句にうたれて惹きつけられてしまった一作。
そしてやはりこの作者は小説を書くのを辞めた方がいいんじゃないかと心配してしまう感想となった。

大衆文学であるならそれでも構わないけど、その中にジョンレノンの思想を持ち込んでうだうだと一般論を述べるのは問題があるのでは。
といいつつ自分自身ジョンレノンのことなんてさっぱり分からないけど、でも取りあえず読んでて気分が悪くなった。
喪失から始まって・・・結局何も変わらず終い。
正直小説としては駄作。

でも主人公の境遇に、その気持ちには共感。
即ち誰にでもよくある話なのかもしれない。
――葬式は人生最後の花道、最後のイベントだ

老い先わずかの人生、死に花を咲かせよう、と一念発起する老人五人。
思いもよらない方向へと進んでいって、それがまたハラハラさせる。
でもハラハラした割には特に何もなく淡々と流れていくあたりが妙に日常性を感じさせる。
最後のオチはちょっと小首を傾げたけど、その一歩手前までは「見事」と言える、痛快エンターテイメント小説ですね。
タイトル通り、浅間山荘事件の記録。
現場指揮の責任者佐々氏の実体験を元に描かれたノンフィクションの物語。

ただ「浅間山荘事件」について純に知りたかった僕としては、主観的な視点で書かれているコレはちょっと抵抗があった。
確かに現場の警察はすごかったと思うし、あれだけやったのだから褒め称えられるべきであることも伝わった。
でも、だからと言ってそれを自分の手で主張するのはちょっと疑問。
そして自分で自分の功績を挙げて、ってくるとなんか「だから?何が言いたいん?」てなってくる。
こっちはただ「事実」を知りたいだけやのに。
おまけに「東大出のキャリア」とか別に事件とは関係ないこともあげるし。
自分たちのことを批判的にあつかったマスコミはとことん悪い方向に持って行くし。

しょせん人間やなーって感じかな。
それに内容は分かりにくかったし。
次はホンマに事件の「記録」「資料」を読みたいと思います。
でも「連合赤軍」に関してはさらに興味が出てきたかも。
学生運動とか自分の知り得ない時代やけど、なんでそういう運動が起こったんかとか。
「よど号」とか「東大安田講堂」とかまだまだ名前だけは聞いたことある事件はあるんで、それらに関する「記録」「資料」を読んでみたいと思う。
「血は母より、骨は父より受け継ぐ」

"在日朝鮮人"と呼ばれる人々が描かれている。

結局なにが言いたいのかは伝わらず終い。
己の肉体にのみ信頼を寄せていた金俊平が、下半身の自由を奪われたとき、全ては崩壊した。

・・・・だから?

解説も微妙やって、尚更。
でも読むことはお薦めするよ。
注目された作品やし、それなりの時代背景も見えてくるし。
【原罪】・・・アダムが神命に背いて犯した人類最初の罪。人間は皆アダムの子孫として生まれながらに原罪を負うものと考えられる。(広辞苑より)

誰もが罪を背負っている、ということ。
それは法に触れるような罪とは限らない。

自分は汚れのない人間だと胸を張っていきてきた陽子が原罪に気付いたとき、彼女は自分の醜さに耐えられず死を選んだ。

うーん、難しいなぁ。
不朽の名作とあるだけ、考えさせられる。

今度特別ドラマとしてリメイクされるので、是非みたいなぁ。
ISBN:4093861196 単行本 市川 拓司 小学館 ¥1,365

――みゆきの前だとぼくは、落ち着かないし、不安だし、ときには自己嫌悪に陥ることさえある。けれどぼくは彼女に恋してる。これこそが恋だと思う。自分ではどうにもならない衝動。――

  
 
市川氏の書く文体は、どこか村上春樹を彷彿させる。
美しい。
実は一年ほど前にも読んだことがあるのだが、そのときとは読了後の感想が驚く程違う。
今はただ単純にこんな美しい恋をしたいと思うだけ。
素直に愛情を示し、思いやりが溢れている。
もっと素直になりたい。

あなたはあたなと結ばれるはずの人一人分の幸福をその手に持っている
ISBN:4344406109 文庫 木藤 亜也 幻冬舎 2005/02 ¥560

これに加え、『いのちのハードル―「1リットルの涙」母の手記』も読みました。

一昔前、話題になった物語ですな。
なんつーか、ものごっつ自分にとっては現実味のない話やねんけど、亜也さんの立場に立って考えると、込み上げてくるものがありました。
可哀相やと思うし、その耐え難い苦悩―想像の限りだが―を受け入れようとした亜也さんの姿は尊敬する。
でも、不幸やとは思わん。
幸か不幸かはオレが決めることじゃないから。
オレのできることは、こういう事実(世界)があるんやということを知っておくことやと思う。

でも気に入らんのが、母の手記の方。
なんかなー、「私は不幸です」とか「頑張ってます」とか訴えかけすぎやと思う。
実際に―それは想像を絶するものなんやろう―大変やったんやろうけど、この本はそれが言いたいために作ったんじゃないやろ?て感じ。
そんで一番気に入らんのが、「病気のことで亜也以上に私は苦しんだ」みたいな内容があるとこ。
一番苦しいのは本人に決まってるやないの。
親子つっても、やっぱ他人やねんから、実際苦しんで死ぬのは本人やねんから。
そうやってグタグタ書いたのに、最後の方では「私は別に大変じゃなかった」みたいなことを。あれだけ散々書いてきたのに。
正直途中で読むの辞めようかと思うぐらいでした。

他人事なんやからかもしれん、オレが冷たい人間なんかもしれん。
そういう事実があったことを知ることは大切やと思うけど、その遺族の苦しみを分かち合いたいとは思わんな。

あとドラマ化されてたみたいやけど、見たかったなー。
どんだけきれい事のように綴ってるのか。
まさに涙を誘うようなもんやったんやろーな。
ISBN:4062630869 文庫 村上 春樹 講談社 1995/10 ¥540
 
 

引き続きブックレビュー

読み返すのはこれで二度目か三度目になると思うけど、回を重ねる毎に惹き込まれていき、美しいと感じてしまう。
この限りなく文語的で技巧的な会話を、回りくどいと感じるのではなく美しいと感じられるのは、やはり文語であり口語でないからだろう。
主人公の一人称で語られるこの物語に惹き込まれるのは、単に主観的に進められるからだけでなく、著者からみた客観的な視点が入ることにより実に奇妙に奥行きのある思考を交えているからだ。
この物語を通して伝えたいことをみつけることは未だにできずにいるが、しかしながらところどころ随所に散りばめられたメッセージや哲学に触れることはできたのではないかと思う。
どこまでも限りなく美しい文学を描く、村上春樹氏が、近代文学における著名人と肩を並べる程の才を持ち合わせていることは、もはや疑いようがない。

2006年7月26日 読書
ISBN:4101230323 文庫 荻原 浩 新潮社 2006/02 ¥660

 
友人に借りまして。

『衝撃のラスト一行に瞠目!』
という帯の言葉を楽しみにしつつ、「どーせこの程度のことだろ」とか勝手に予測しながら読み進めていったわけですが。
いや、見事に犯人からなにまでハズレましてw
最後の一行には、驚かされた、というよりも、「あぁ、このためにあれだけ下準備を積んできてたいのか」という気持ちが先にでした。
何よりもあり得る殺人事件、という点で、恐怖を感じました。
うん、リアリティがある。
なかなか面白かったです。
ISBN:404197903X 文庫 貴志 祐介 角川書店 1999/04 ¥672

 
これがまた名作でして。
貴志さんはホンマに天才やなーって思ってしまう。
この展開はもう読み留めることができない。
引き込まれる世界。
個人的には最後の終わり方に若干ケチを付けたいが、でも作品としては素晴らしい終わり方。
二度目ながら、十分楽しめた。
是非読んで貰いたい。

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