『バトル・ロワイアル II 鎮魂歌』 杉江松恋
2007年2月12日 読書
話題を呼んだバトルロワイアルの続編。
BR1と比べて大きく変わった設定は、
仲間同士で殺し合いをする→七原秋也を殺す
という点。
おかげで残酷さが薄れたような、気がせんでもない。
前作では前編に渡ってその殺し合いの様子が克明に描かれていたのに対し、今作は前作から続く経緯などが描かれており、実際の殺し合いのシーンは極めて少ない。
また前作では3日間に渡り殺し合いが続いたのに対し、今作では1日で七原秋也と仲間になることからも分かる。
単なる殺し合いであった前作とは違い、今作は「敵=大人」という前提で書かれており、純粋なる殺し合いがテーマではない。
その点では、バトルロワイアルの醍醐味が失われた気がする。
前作ではゲームを強制終了した、という時点で終わりを迎えたのに対し、今作では七原秋也と仲間になった時点でゲームは放棄され、どこで終わりを迎えるのかが非常に曖昧になった。
結果、最後の終わり方は後味の悪いものになった。
と、大まかな全開との比較感想はこんな感じで。
やっぱりこうも簡単に人が死んでいく様子を淡々と描かれている作品は、文学的にも道徳的にも悪でしかないのかもしれない。
でも大衆文学としてみれば、読んだことに費やした時間がもったいなく感じてしまう作品も有る中、ある種の衝撃を与えてくれるこの作品を、僕は評価しようと思う。
これだけ多くの死を描いているのだから、死そのものが与える「考えさせる」というイメージは、必ず伝わってくる。
この作品には「何かを考えさせる」力はないけど、「考えてしまう」力はあるような気がする。
何を考えるかは各人違うだろうが、僕はある種の衝撃を受けたことは認める。
愛情も然り。
それは「表現する」のではなくて「表現される」もの。
大きな意味で、オレは勘違いをしていたのかもしれない。
BR1と比べて大きく変わった設定は、
仲間同士で殺し合いをする→七原秋也を殺す
という点。
おかげで残酷さが薄れたような、気がせんでもない。
前作では前編に渡ってその殺し合いの様子が克明に描かれていたのに対し、今作は前作から続く経緯などが描かれており、実際の殺し合いのシーンは極めて少ない。
また前作では3日間に渡り殺し合いが続いたのに対し、今作では1日で七原秋也と仲間になることからも分かる。
単なる殺し合いであった前作とは違い、今作は「敵=大人」という前提で書かれており、純粋なる殺し合いがテーマではない。
その点では、バトルロワイアルの醍醐味が失われた気がする。
前作ではゲームを強制終了した、という時点で終わりを迎えたのに対し、今作では七原秋也と仲間になった時点でゲームは放棄され、どこで終わりを迎えるのかが非常に曖昧になった。
結果、最後の終わり方は後味の悪いものになった。
と、大まかな全開との比較感想はこんな感じで。
やっぱりこうも簡単に人が死んでいく様子を淡々と描かれている作品は、文学的にも道徳的にも悪でしかないのかもしれない。
でも大衆文学としてみれば、読んだことに費やした時間がもったいなく感じてしまう作品も有る中、ある種の衝撃を与えてくれるこの作品を、僕は評価しようと思う。
これだけ多くの死を描いているのだから、死そのものが与える「考えさせる」というイメージは、必ず伝わってくる。
この作品には「何かを考えさせる」力はないけど、「考えてしまう」力はあるような気がする。
何を考えるかは各人違うだろうが、僕はある種の衝撃を受けたことは認める。
愛情も然り。
それは「表現する」のではなくて「表現される」もの。
大きな意味で、オレは勘違いをしていたのかもしれない。
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